スライドドア付きコンパクトカーで人気No1のトヨタ スペイド。
スペイドは2011年10月に販売終了した2代目ラウムの実質的な後継車種で、2012年7月23日にフルモデルチェンジした2代目ポルテと同時に発表・発売された新型車でもあり、ポルテとは姉妹車の関係になる。
全高が1700mmを上まわる背の高いコンパクトカーで、外観で注目されるのはドアの配置。右側は前後に2枚の横開き式、左側には開口幅1020mm×開口高1250mmのワイヤレス電動スライドドアを標準装備。
リヤシートの同乗者が左側から乗り降りする時は少し不便だが、助手席の乗降性は抜群によい。
うしろ側へスライドさせると助手席部分の間口が大きく広がり、体をよじらずに乗り降りでき、スライドドア部分は床も低く抑えたので(床面地上高300mm)、足を大きく持ち上げる必要がない。お年寄りや体の不自由な同乗者に優しく、福祉車両的な性格も持たせた。
また、上級グレードのリヤシートには座面を持ち上げる機能も備わる。助手席をたたんで前に寄せれば、スライドドアから車内中央に荷物を積むことも可能だ。
衝突時に加害性を持たない荷物であることが条件だが、リヤゲートから積むよりも使い勝手がよい。全長は4mを下まわるが、背の高いボディによって空間効率が優れ、リヤシートの頭上や足元の空間も広い。視界がよいために運転もしやすく、合理的なファミリーカーとなっている。
パワーユニットには1.3Lの1NR-FE型と1.5Lの1NZ-FE型エンジンを採用し、いずれにもSuper CVT-iと組み合わせた。
アイドリングストップ機能を「1.3X」に標準装備、1.5L・2WD車にオプション設定し、1.5L・2WDのアイドリングストップ機能付車はJC08モードで20.6km/Lの低燃費を実現している。
2015年7月の一部改良で2WD車が2NR-FKE型に置換し、メーカーオプション設定だったアイドリングストップ機能を標準装備化したことでJC08モード燃費が22.2km/Lに向上した。