小型ミニバンとして1998年に登場したキューブだが、その名を知らしめたのは2002年にデビューした2代目モデルからだ。
その名の通り、スペース重視のコンセプトを持った車だが、一般的なミニバンよりもボンネットが際立つユニークなスタイリング。左右非対称ボディと角をイメージした個性的なデザインが話題を呼び、マーチに続き、大ヒット車になった。
2008年11月にはフルモデルチェンジが施され、エクステリアは水平基調としながらも、直線を極力使わずに曲面を多用することで“豊かさ”を強調。デザインモチーフに「ブルドッグがサングラスをかけた姿」を挙げるなど愛嬌のあるキャラクターをも目指した。左右非対称デザインの横開き式バッグドアやリアコンビランプは継承され、一目でキューブとわかるデザインとされた。
一方、インテリアに関してはジャグジーをモチーフにしつつも随所に波紋のアクセントが採り入れられ、波打つようにラウンドしたインパネ周りがバスタブのカーブのような開放感を演出している。また、コンパクトクラスでは珍しい縫製シートも採用し、シートバックの高さやクッションの厚みと長さを拡大。従来型以上にリラックス出来る座り心地を追求している。
従来型(Z11型)のキープコンセプトとしながらも、使い勝手と室内空間の向上を狙って従来のBプラットフォームの改良版が採用された。全長を+160mm、全幅を+25mm、全高を+10mm、ホイールベースを一気に100mm拡大した結果、一回り大きくなったが、それでも日本市場がメインとされるため5ナンバーサイズはキープされている。
搭載されるエンジンは10・15モード20km/Lまで燃費を向上させた1.5L直4、これにCVTが組み合わされる。駆動形式はFFと4WDが用意される。